海外安全対策情報(令和元年第3四半期)

令和2年3月6日
1 社会・治安情勢
    2016年6月に発生したテロ事件の影響により全土に発令されていたテロ警戒レベル「黄」は,2017年1月15日をもって解除されており,以降,テロ事件の発生は,確認されていません。しかしながら,当地では,テロとの関連が疑われる者の逮捕が相次ぐなど,予断を許さない状況が続いており,一般犯罪を含む治安情勢を注視すべき状況にあります。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)犯罪統計
      カザフスタン国民経済省統計委員会が発表した2019年1月から9月の犯罪統計によれば,当地における犯罪登録件数は,19万2,764件(昨年比14.5%減)でした。
      主な犯罪種別は,殺人(未遂を含む)が522件,財産犯が15万2,650件(うち窃盗は,10万9,011件),薬物犯が5,575件であり,犯罪発生割合は,1万人に対し139件,損害額は,1,390億7,500万テンゲでした。
(2)邦人被害事件
      認知していません。
(3)主な銃器犯罪(報道)
    ア アルマティ市警察局は,銃器を違法に保管及び販売していた疑いで,アルマティ市,ジャンブィル州,東カザフスタン州及び西カザフスタン州出身者4名の身柄を拘束し,手りゅう弾,拳銃,実弾4発及びナイフを押収した。
(カズインフォルム,7月17日)
    イ 7月28日,カラガンダ州バルハシ市内のカフェにおいて発砲銃撃事件が発生し,住民2名が負傷した。 (カズインフォルム,7月30日)
(4)主な薬物犯罪(報道)
    ア 内務省及びコスタナイ州警察局は,麻薬の密輸を行っていた犯罪グループ10名の身柄を拘束し,ヘロイン400グラムを押収した。
(内務省発表,7月17日)
    イ ヌルスルタン市警察局は,43歳のカラガンダ州出身者から200グラム以上のヘロインを押収した。 (カズインフォルム,8月2日)

3 テロ・爆弾事件発生状況
 認知していません。

4 誘拐・脅迫事件発生状況
 認知していません。

5 日本企業の安全に関わる諸問題
 カザフスタン国民及び当地に在留する外国人の日本人に対する感情は,良好といえ ますが,当地で生活する上では引き続き,一般犯罪に対する注意が必要です。